7戦7KOの25歳がベルトごと持っていった 高橋麗斗、4団体すべてで世界ランカーの宇津木秀を7回KO パッキャオの動画が背中を押した

試合結果速報

8月19日の後楽園ホール、見ましたか? 平日の水曜なのにタイトルマッチが4つ、観衆1523人でぎゅうぎゅう詰めという、なかなか無茶な一夜でした笑

そのトリを飾ったWBOアジア・パシフィック(AP)ライト級タイトルマッチが、まあすごかった。王者・宇津木秀(32=ワタナベ)に、同級2位の高橋麗斗(25=パンチアウト)が7回2分40秒KO勝ち。プロ7戦7勝7KO、全部倒して勝ってきた25歳が、ついに「本物」の看板を持っていってしまいました。

宇津木といえば、WBO3位・WBA6位・WBC&IBF7位と4団体すべてで世界ランキングに入っていた日本ライト級の顔。その相手をKOしたわけで、下馬評をひっくり返すどころか、そのままベルトごと持っていった感じです。

高橋麗斗

🏆 高橋麗斗(パンチアウト)

VS
宇津木秀

🥊 宇津木秀(ワタナベ)

WBOアジア・パシフィック ライト級タイトルマッチ10回戦 / 2026年8月19日
🏆 高橋麗斗
7戦7勝(7KO)
VS 宇津木秀
18勝(15KO)2敗
7回2分40秒 KO / 東京・後楽園ホール(観衆1523人)

🥊 試合結果

日時・会場 2026年8月19日 東京・後楽園ホール(フェニックスバトル159)
タイトル・階級 WBOアジア・パシフィック ライト級王座(10回戦)
勝者 高橋麗斗(日本・パンチアウト/同級2位)
敗者 宇津木秀(日本・ワタナベ/王者、4度目の防衛戦)
決着 7回 KO(2分40秒)

🥊 ラウンドごとの流れ

1R いきなり壮絶な打ち合い。終盤、サウスポーの高橋が左アッパーで王者をぐらつかせ、ダウン寸前まで追い込む。さらに左ストレートでもダメージを与える。
2R 高橋が左右のアッパーをヒット。頭を低くして入ってくる宇津木への対策として、事前に練習してきたパンチがそのまま刺さる。
3〜6R 宇津木が細かいパンチで反撃し、一進一退へ。ボディの打ち合いも交え、後楽園ホールが沸く展開。高橋は時折、両手で「打ってこい」とジェスチャーして挑発。
7R 高橋の左ストレート(左カウンター)が一閃してダウン。カウント中に宇津木陣営が棄権を申し出て、2分40秒でKO決着。

🥊 ジャッジの採点

7回KO決着のため公式スコアは残りませんでしたが、6回終了時点までは非常に競った内容だったと現地で伝えられています。途中採点の詳細は現在確認中です。BoxRecへの掲載を確認でき次第、追記します。

🥊 高橋麗斗って、どんな選手?

兄の影響で小学校低学年からボクシングを始め、幼少期からずっとパンチアウトジムで染谷敬喜会長の指導を受けてきた、いわば「生え抜き」です。

千葉・沼南高で高校3冠。2019年11月のアジアユース選手権(モンゴル・ウランバートル)では64キロ級で銅メダル。アマチュア戦績は58勝(12RSC)11敗。日大に進み、2024年4月に後楽園ホールの62.5キロ契約6回戦でプロデビューしました。

面白いのはここから。所属ジムのトレーナーが、マニー・パッキャオが代表を務めるMPプロモーションズのショーン・ギボンズ社長と友人関係だったという縁で、デビュー半年後の2024年10月に米国でMPプロモーションズ傘下のVIVAプロモーションズと契約。同プロモーションが日本人選手と契約したのは高橋が初めてでした。

そして今回、試合前にパッキャオ本人から「頑張れよ」という動画メッセージが届いたそうです。これはテンション上がりますよね笑

「気合入りましたね。(パッキャオは)目指す場所でもある。アジアで一番すごい選手なんで」—— 高橋麗斗

そしてリング上でのひとこと。

「下馬評は不利だったが、いろんな意味でぶっ壊して最高な一日になりました。強いチャンピオンだったので、(試合時間が)延びたんですけどしっかりとKOで仕留められてよかったです」—— 高橋麗斗

ちなみにこのベルト、会長には渡さないそうです。理由が渋い。

「(染谷会長に)渡すなら世界(のベルト)だと思っている。アジアは取って当たり前ですし、デビューした頃から取らなきゃいけないと思っていた。取るなら世界だと思っています」—— 高橋麗斗

🥊 負けた宇津木秀は、何を失ったのか

ここ、けっこう重たい話なんですよね。

宇津木は日本ライト級王座、OPBF東洋太平洋王座、そしてWBOアジア・パシフィック王座と国内・地域のベルトを積み上げてきて、4団体すべてで世界ランキング入りという、日本のライト級では文句なしのトップにいました。世界挑戦は「あとは順番待ち」というところまで来ていたわけです。

それが一夜で吹き飛んだ。しかも試合直前に腰を痛めてスパーリングができない状態だったそうですが、本人はそれを一切言い訳にしませんでした。

「プロボクサーである以上、ケガは付きもの。そこは言い訳になるので言いたくない」
「(世界挑戦)目前だったところで足をすくわれた。応援してくれている方に世界にいく姿を見せたかった」—— 宇津木秀

「何をもらったか記憶がない」「打ち終わりにもらいすぎた」とも。それでも「次はやり返したい」と言い切っているあたり、32歳はまだ終わっていないと思います。

🥊 この一戦を振り返ると…

1回のあのアッパーで勝負は半分決まってたようなもんだ。宇津木は頭を低くして入る選手だろ? そこにアッパーを合わせるのは対策として一番わかりやすいが、実際に当てるのは難しいんだよ。

トレーナー
トレーナー
初心者くん
初心者くん
え、じゃあ相手の癖を読んでたってことですか? でも1回で効かせたのに、そこから6ラウンドもかかったんですよね…?

そこがチャンピオンの底力に決まってんだろ。効かされてから盛り返して、ボディの打ち合いまで持ち込んだんだからな。7戦目の若造が、そこで焦って自滅しなかったのが一番デカい。「打ってこい」ってジェスチャーまで出せる余裕があったんだから大したもんだ。

トレーナー
トレーナー
初心者くん
初心者くん
なるほど〜! 7戦目でこれって、これから世界ランカーとやっていけるんですかね?

世界ランカーどころか、今日勝ったことで自分が世界ランカーになるんだよ。あとは経験値だな。10回戦をこれだけしか経験してねぇんだから、そこは正直これからだ。甘えんな、っていう話でもある。

トレーナー
トレーナー

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試合直後の速報から。

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決着の場面をもう少し細かく描写しているのがこちら。

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🥊 高橋麗斗の次はどこへ?

本人の言葉が一番わかりやすいので、そのまま置いておきます。

「世界ランカーと対戦するオファーがあればやります。世界ランカーをみんなが『化け物』だと思っているように、僕自身も『怪物』だと思われなきゃいけない。その位置まで、年内、来年にかけて一つずつ上がっていきます」—— 高橋麗斗

日本のライト級は層が厚い階級です。そこで宇津木という「一番実績のある王者」を倒したという事実は、他の誰の戦績にも書いていない資格みたいなもの。「日本でも層の厚いライト級で存在を強く示せた」という本人のコメントも、決して盛っていません。

ただ、KOで7戦全勝という数字自体には本人はあまり執着していないようで、「見に来る人は倒すところを見たいじゃないですか。それに尽きる」「レコード自体はそんなに気にしていない。勝つことが一番大事」とドライ。この温度感、逆に長続きしそうで良いなと思いました。

📌 まとめ

高橋麗斗が7回KOでWBO-APライト級王座を奪取。7戦7KOのパーフェクトレコードを保ったまま、パンチアウトジムに男子初のベルトをもたらしました。倒された宇津木秀は4団体すべてで世界ランカーという立場からの痛恨の黒星で、世界挑戦が一気に遠のく格好に。日本ライト級の勢力図が一晩で書き換わった、そういう試合だったと思います。

この試合は事前にBoxGongでもプレビューを出していました。「王者が返上せず4度目の防衛に出る」という文脈で書いていたので、あわせてどうぞ → 世界ランカーなのに世界が来ない…WBO-AP王者・宇津木秀、返上せず6戦全KOの25歳を迎え撃つ

それにしても、平日の後楽園でこの内容。次に高橋麗斗の名前を見るときは、たぶんもうワンランク上のカードになっているはずです。ぜひチェックしてみてください!

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